実は人生を左右する、歩行に欠かせない「中殿筋」の役割とケアの重要性とは？ | 柏で整体のプロとして長年培った経験を活かしコラムを発信中です

1. 歩行時の骨盤安定

歩行時、人は片足ずつ地面に足をつけます。その際、反対側の足が地面から離れると、支えている側の骨盤が落ちそうになります。

ここで活躍するのが中殿筋です。中殿筋がしっかり働くことで骨盤が安定し、スムーズな歩行が可能になります。

2. 膝や足の負担を軽減

中殿筋が弱いと、歩く際に骨盤が不安定になり、膝が内側に入りやすくなります。

これが続くと、膝関節や足首に余計な負担がかかり、膝痛や足首の不調の原因になります。

3. 腰痛の予防

骨盤が安定しないと、歩く際に無理な動きをしてしまい、腰に負担がかかります。

中殿筋が機能していないと、代わりに腰の筋肉が過剰に働くため、腰痛の原因となることもあります。

中殿筋が硬くなったり、弱くなったりすると、歩行や立位のバランスが崩れ、膝や腰に痛みが出ることがあります。

そのため、適切なストレッチと筋力トレーニングを行い、中殿筋をしなやかで強い状態に保つことが重要です。

特に中殿筋がうまく働かないと、他の筋肉が代わりに頑張ってしまう「代償運動」が起こりやすくなります。

代償運動が続くと、関節や筋肉に過度なストレスがかかり、ケガのリスクが高まるため注意が必要です。当院でご対応するお客様の不調は実はこの代償運動が原因で不調になっている方が多いです。

中殿筋を鍛える際には、

①負荷を大きくしすぎない（無理に重りをつけると誤った動きにつながる）

②他の筋肉を使わずにピンポイントで鍛える（代償運動を防ぐ）

③痛みを感じたら無理をしない（痛みがある場合はフォームを見直す）

この3つのポイントを意識しましょう。

1. クラムシェル（貝殻運動）

方法

横向きに寝て、膝を軽く曲げる。 かかとを合わせたまま、膝をゆっくり開く。 5秒キープし、ゆっくり戻す。

ポイント

腰を反らさず、骨盤を固定する。 大腿の外側ではなく、お尻の横の筋肉を意識する。

2. ヒップアブダクション（横脚上げ）

方法

横向きに寝て、下の足を軽く曲げて床に固定しやすくして、上の足をまっすぐ伸ばす（この時、足が体より前に持ち上がらないように真横か少し後ろに上がるように注意する） 上の足をゆっくり持ち上げる。 5秒キープし、ゆっくり戻す。

ポイント

足を高く上げすぎると腰が反るので、膝とつま先を正面に向けたまま、無理のない範囲で行う。

3. スクワット（足幅を広めに）

方法

足を肩幅よりやや広めに開く。 背筋を伸ばしながら腰をゆっくり落とす。 ももの外側とお尻の横を意識しながら、元の姿勢に戻る。

ポイント

ひざが内側に入らないように注意。 腰が反らないように、お腹に力を入れる。

正しいフォームでエクササイズを行わないと、

①腰を反ってしまい、腰痛を引き起こす

②太ももの外側の筋肉が過剰に働き、膝痛につながる

③足首のバランスが崩れ、転倒のリスクが上がる（中殿筋でバランスが取れないと、足首や足指に過剰に力が入り、足首や足を痛めることにも繋がります）

といった問題が起こることがあります。

特に、膝が内側に入る動きは膝の靭帯や、筋肉を痛める原因にもなるため、フォームには十分注意しましょう。

中殿筋は歩行の安定に欠かせない重要な筋肉です。

この筋肉が弱くなると、膝や腰に負担がかかり、不調の原因になります。

そのため、日頃からストレッチやエクササイズでケアを行い、適切に鍛えることが大切です。

今回紹介したエクササイズを実践しながら、正しいフォームを意識し、無理なく鍛えていきましょう。当院ではこの正しいフォームをご指導するサービスも行っております。

毎日のちょっとしたケアが、健康な歩行を支える大きなカギになりますのでぜひ中殿筋を意識して

歩きに活かせるように取り組みしてみてください！！